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和菓子基礎知識
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◆和菓子の歴史
古来より日本人は中国をはじめ
様々な国々からの影響を受けなが
ら独自の文化を作り上げてきました。
例えば茶道。茶道は世界に誇る日本
文化のひとつですが、もともとは中国
から伝わったものが日本で発展した
もの。日本語の文字表記も、中国から
伝わった漢字と、そこから独自に考案
したかな文字との組み合わせで出来
ています。
和菓子もまた、やはり海外から伝播
したものを日本のなかで改良、発展さ
せてきたものです。
少し、和菓子の歴史を紐解いてみま
しょう。
例えば、中国から伝えられた菓子と
して文献に残る「唐菓子(からくだもの)」は、遣唐使が持ち帰ったとされています。また、鎌倉から室町時代になると、喫茶の風習とともに様々な菓子も伝来します。
さらに安土桃山時代には、渡来したポルトガル人やオランダ人たちが「南蛮菓子」をもたらしました。そうした菓子や素材を日本人は積極的に受け入れ、理解し、新しいものを生み出してきました。
現在の和菓子の形がほぼ定着するのは、江戸時代に入ってからのこと。
京の都では優美典雅な意匠を凝らして、古典や花鳥風月に結びついた菓子が考案されていきます。一方、江戸も元禄・享保の頃になると、江戸文化が独自の発展を遂げ、菓子も京菓子と競い合うように、江戸情緒溢れるものが作られ始めます。そして、今も親しまれている数多く和菓子が考案されていきます。
良いものは、こだわりなく受け入れ、創意を加えて独自の文化として育んでいく。この精神こそ日本人の真髄と言っていいのかもしれません。
和菓子には、日本人の心が見事に映し出されています。
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